“大河ドラマ ”

  • 2018.3.14
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 NHKの日曜日、夜、8時からのドラマを“大河ドラマ”というらしい。今年は“西郷どん”。
昭和38年に第一回「花の生涯」で始まって、今年までに56作のドラマが放映され
ている。今年は57作目 主人公は西郷隆盛、原作は林真理子。
 昭和38年は12歳。小学校6年生。「花の生涯」は井伊直弼が主人公。桜田門外
で水戸藩士に殺された。今でいうなら、総理大臣が国会に行く途中で斬られたこと
になる。主役を演じたのが尾上松緑。内容は全く覚えていないが、討たれる朝、駕
籠に乗り込むシーンは覚えている。
 翌年が昭和39年。東京オリンピックが10月10日に開催された。大河ドラマは「赤穂
浪士」。赤穂藩の47人の藩士が主君の敵、吉良上野ノ介の屋敷に討ち入り、敵討
ちをする話。これも今でいうテロ。47人は全員切腹。主演は大石内蔵助を長谷川
一夫、吉良を滝沢修。知らない役者ばかりでしょ・・・
 昭和40年は「太閤記」。豊臣秀吉の生涯を緒方拳が演じた。主君信長役を高橋
幸治。この高橋幸治がかっこよくて、本能寺で討たれなきゃいけないのに、「殺さな
いで!」の投書がNHKに殺到したとか!
 第4作が「源義経」。義経を尾上菊之助。今の尾上菊五郎。静御前を藤純子。共
演をきっかけに二人は結婚。緒方拳がこの年は武蔵坊弁慶を演じている。
第5作は「三姉妹」。観ていない。調べると、明治維新100年を記念して、幕末から
維新にかけての三姉妹の話。維新での志士との関わりを物語に仕立てた。
 今年は明治維新150年。今回の節目は西郷隆盛を主人公に維新への経過が毎
週つづられる。西郷さんに興味があって観たわけでもなく、ましてや主人公を演じる
鈴木亮平を観るためでもない。明治維新150年。歴史の授業では「革命」と教えら
れた。幕藩体制から天皇制に変わった「革命」何だろうとナーと思っていた。
 福島県の会津若松市では今でも「薩長」=鹿児島県と山口県、に対する敵対心
と軽蔑心を持っていると聞きます。戊辰戦争での官軍の行いについての恨みらし
です。また「薩長」の田舎者によって、維新が行われたから今の日本は駄目なんだ!
ということも聞きます。初代の総理大臣は伊藤博文。山口県出身で、いままでに60
数名の総理大臣がいますが、なんと8名が山口県出身。安部晋三も山口県。鹿児
島県からは2名。1885年の初代伊藤内閣以降30年近く、薩長出身の総理大臣
が日本のかじ取りをしていました。今の日本が形成される経過で薩長の影響が無か
ったとは言えないかもしれません。
 西郷さんは幕末の英雄で、大政奉還から江戸城開場までは主役の活躍でした。
今の韓国との軋轢のスタートとなる征韓論も西郷さんが生きていれば変わっていた
かもしれません。最後は西南戦争で敗れて割腹自殺をします。西郷さんの物語を
観れば、維新の形成が少しでも判るかもしれない・・・
とはいえ、あくまでもドラマですから、史実にどこまで忠実なのか判りません。逆にド
ラマだからきっと面白く物語を作っているんだろうと思います。まだ、まだ、若い下級
武士の話が続くと思っていたら、江戸に行くなり徳川斉昭(前水戸藩主)や徳川慶
喜に出会います。すごい展開です。おもしろいです。年末まで楽しめそうです。
    奥平泰昌

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