夏休みが終わって、一か月が経ちましたが、
今回はその「夏休み」に関することで、お話をさせていただきます。
学校での人間関係に疲れていて、そこから解放されていたのに、
夏休みが終わると、「また、かあ~」との気持ちで、
登校しない、いやいや登校する子どもたちが増える。
学校に行きたくないというのは、
サボリたいからでなく、行きたくないから行きたくないんだろうと思います。
そうなのに、学校では「学校に来てね」とか「待ってるよ」とかの
手紙や寄せ書きを同級生に持たせるようです。
そうすると、もらった方は「学校でつらい思いをしていた時にはほかっておかれたのに、
行かないかんのかあ~」とかのプレッシャーに襲われることになります。
登校しない、登校したくない子は、その時は学校の人間関係から離れたいのだと思います。
なのに、同級生が寄せ書きなんかを持って来たりすると、余計にプレッシャーが増す。
実際の調査によると、夏休み明けが近づくと、
18歳以下の子どもの自殺者数のピークになるとのことです。
だから、「学校に行きたくない」という子には、
学校も親も、「来るなら来れば」とか「行くなら行けば」くらいの気持ちで
接したらどうかと思います。
憲法(第26)にも書いてありますが、「義務教育」という言葉の意味を理解すれば、
気が楽になります。
「義務教育」の意味は、子どもが学校に行く「義務」ではなく、
教育を受けさせる「義務」を国家が負うのである、というのです。
つまり、子どもは学校に行く「権利」はあるけど、行く「義務」はない、のです。
なんだか、今回は珍しく、真面目モードのレターになりましたが、
小さな子どもを持っている、みなさんにちょっと立ち止まって考えてもらいたくて
書いてみました。
近藤峰生