『縁』

  • 2021.9.15
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お盆は義父の初盆の事もあり、主人の実家へ帰省しました。(車で5分ですが(笑))

実家のリビングに入ると、

おびただしい数の古びたトロフィーが所狭しと飾られています。

このトロフィー誰のかと申しますと、話の流れからして主人のものなのですが、

「何のトロフィーか?」が問題ですよね。

それは・・・

野球でもなく、サッカーでもなく、水泳でも、春日井市で有名な書道でもありません。

私たちが小学生だったころ、90%くらいの子供たちが通っていたであろう・・・

そろばん 『珠算の全国選手権』のトロフィーなのです。

さて、たまには主人のお話をしたいと思います。

 

主人が幼いころ、

お義母さんが息子の健康を考え、スイミングスクールに通わせました。

しかし、水が怖い主人は、嫌で嫌で仕方がありません。

何とか辞めてやろうと考えていた時、近所の友達が珠算教室に通い始めました。

『チャーンス★』と思った主人は

「お母さん、僕そろばん頑張るから、スイミングスクール辞めさせて!」

と交渉したそうです。 (子供のくせに、悪知恵が働くやつです。)

珠算教室に通い始めた主人は、何故か“ずば抜けた才能?”を持っていたらしく、

小学校低学年で段を取得し、珠算選手部に引き抜かれることになりました。

そこで待っていたのは地獄のような日々。

日曜日以外は学校から帰って来るとすぐに珠算教室へ行き、

夜の10時過ぎまで特訓で、テレビも見ることが出来なかったそうです。

また、その珠算教室の先生と言うのが、

白いスーツを身にまとい、

中のカッターシャツはワインレッド

竹刀を手に持ち、教室内を練り歩く・・・

手の動きが遅いと、竹刀が容赦なく降って来たそうです(怖)

そんな恐怖政治?のような珠算教室での一番の思い出は?と聞くと、

「夏休みや冬休みに合宿があったんだけどね、

 行く道中、隣を走って行く車のナンバープレートを、

 まず4桁全部足して、

 ※例えば12-34だったら、1+2+3+4=10

 その数字を、すれ違った車全部足していくの。

 合宿所に到着したら、先生と答え合わせして、

 間違っていたら、竹刀が飛んでくるんだよねー。

 帰り道も同様だから、みんな死に物狂いで計算したよね(笑)」とのこと。

ねえ・・・

絶対にスイミングスクールの方が楽しかったと思うよ・・・

三つ子の魂百までではないですが、

主人はどこへ行くにもい・ま・だ・に、

運転中ナンバープレートを計算しております(爆笑)

 

さてさて、この話のオチに入ることといたしましょう。

10年ほど前、主人の妹が一戸建てに引っ越しました。

(我が家から車で10分くらいです。)

お向かいの家に引っ越しのあいさつに行ったら、

『白いスーツのお爺さん』が、

玄関から出ていらっしゃいました爆笑)

先日の初盆の際も、義妹の家だけには、

主人は絶対に近寄りませんでした(笑)

『縁』って、怖いですね。

内村 みゆき

レターフォーユー