先日、大ヒットした映画「君の名は。」のTV初公開の録画を、子供たちが見ておりました。
名前といえば、私の祖母の名前の由来を語らずにはいられませんので、
ご紹介したいと思います。
母方の祖母の名前は「わあ子」といいます。
でも戸籍上の本当名前は「わあ」です。
「わあ」では嫌だと言って、祖母は勝手に“子”を付けていました。
わあと名前を付けたのは曾祖父(わあ子さんのお父さん)だそうです。
女の子が生まれたので、曾祖父は近くのお宮さんへ行き、幸せになる様に、
素敵な名前を付けてもらって、その名前を声に出して、覚えて帰って来たそうです。
例えばみゆきと名付けてもらったとしたら・・・
「みゆき、みゆき、みゆき、みゆき、みゆき、みゆき、みゆき、みゆき・・・・・・」
その帰り道、大正4年生まれの祖母ですから、当時はでこぼこ穴だらけの道だったそうで、
名前を忘れない事ばかりに気を取られていた曾祖父は穴に落ちてしまい、こう叫んだそうです。
「わあーーーーーっ!」
そこから・・・
「わあ、わあ、わあ、わあ、わあ、わあ、わあ、わあ・・・・・・」となり、
家についた時は「わあ」になっていたそうで、「わあ」と命名されてしまいました。
漫画のような話ですが、うそではありませんよ、実話です。
祖母は、もっと立派な名前だったはずなのに…とよく文句を言っていました。
名前が嫌いだった?わあ子さんですが、15年程前に亡くなった時、
戒名に”婐幸(わこう)”とお寺の住職がしっかり名前をもじって入れてくれました(笑)
忙しかった両親に代わり、私が小学校へ上がるまで家に来て、面倒を見てくれていた祖母。
よく私と喧嘩をし、私が「おばあちゃんなんて嫌い!もう家出て行くっ!」と言うと、
「家出て行ってどこ行くんだ」と本気でつっかかってきて、
「市バスに乗る」と言い返すと、(当時北区に住んでいました。)
「市バスに乗ってどこに行くんだ」と聞かれ、
「市バスに乗って黒川駅に行く」と言うと、
「黒川駅に行ってどこ行くんだ」聞かれ、
「地下鉄に乗って、新瑞橋に行く」と言うと、(祖母の家は南区にありました。)
「新瑞橋に行ってどうするんだ」と聞かれ、
「おばあちゃん家に行く!」と言うと、
「わしの家に行くなっ!!」と怒られ、また大泣きしたのを覚えています。
幼稚園児の私と本気で喧嘩をし、愛情たっぷり注いで遊んでくれて、毎日毎日おいしいご飯を作ってくれて、…
週末になり、祖母が家へ一時帰宅するとなると、「いやだーーー」と大泣きして引き留めていました。
私もわあ子さんのような幼稚園児と体当たりで子育て出来る素敵なばあちゃんになりたいです。
自分の子はそこそこにしか育てていませんが(笑)、
孫は超かわいがる予定(未定)です。
さて、次回はわあ子の子供である、私の母を紹介しようと思います。
私の“超”恐れている、最強の母登場です。
みなさまが心から笑えるお話をしたいと思います。
内村 みゆき