びっくり箱

  • 2020.5.7
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さて、今回も我が家の失敗談で、笑顔になってください。

 

その日の夕食はカレーを作ることになっていましたが、

朝、家を出る前に、ご飯を仕掛けてくるのを忘れたことを思い出し、

息子(当時小学生)が夏休みだったので、会社から電話をし、

「ご飯を炊いておいてくれる?できるかなあ?」と聞くと、

息子は「やる!家庭科でやったばかりだもん!!」と言ってくれたので、

「じゃあ頼むね。」と電話を切りました。

仕事が終わり自宅へ帰ると、ご飯が炊きあがっておりました。

息子にお礼を言うと、なぜか表情が曇っています。

「何かあったの?」と聞くと、

「途中でお水の加減がわからなくなっちゃったんだ。

だからね、お米を研いでお釜にお米を入れて、その上に手を入れてね、

手首のくるぶしの所まで水を入れたの」との事。

昭和の時代のお母ちゃんの測り方だけど、

まあ間違ってはいないぞ・・・と思い、確認のために炊飯器の蓋を開けた瞬間、

『ボンッ』とすごい勢いで、ご飯が炊飯器から飛び出してきました。

何ごと---?

と慌てて噴き出すご飯を抑えながら、

「あんた、何したのぉーーー?」と聞くと、

「うんとねー。このお釜の5と書いてあるところまでお米を入れてー、

 お米洗ってー、水入れるところわからなくなっちゃったからさー、

 手首のくるぶしの所まで水入れて炊いたの!合ってる?」

・・・

いや・いや・いや・・・

そこはお水を入れる分量のメモリであって、

お米は米櫃に入っている軽量カップで計るんですよ・・・

そんなところまでお米入れたらあんた、一升以上お米入れたことになるよね?

米櫃を見ると、恐ろしいくらいお米が減っておりました。

食べてみるとめちゃくちゃ硬く、食べられたものじゃなかったので、

半分は雑炊を作り、もう半分はチャーハンを作りました。

カレー大好き星人(主人)が楽しみに帰宅し、

「カレーはーーー?なんでないのぉ(泣)」と涙していましたが、

ご飯が“びっくり箱”のように噴き出るのを見た私は、

一週間はお米を見るたびに、涙しながら笑い続けました。

いまだに息子をいじる材料となっております。

 

内村 みゆき

 

レターフォーユー